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祖父の部屋はこの別棟に移された

2011.12.09

報道などによれば、M被告の両親はいわば仮面夫婦であり、周囲への体面を保つために夫婦を演じていたとされており、家庭内は決して平穏ではなかったと考えられます。祖父に対する愛情と子守役の男性に抱く親しみを除けば、M被告にとって、家庭は必ずしも温かみのあるものではなかったのかもしれません。それでも、小学校や中学校でのM被告の評判は、「おとなしく、まじめ」といったもので、とくに問題を引き起こすようなことはなかったようです。

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しかし、M被告の腕には生まれつき障害があり、このことが影響したためか、明るく活発な少年だったとはいいにくく、どちらかといえば内向的な性格だったようです。M被告に「異変」が起きはじめたのは、1988年5月16日以降のことでした。この日、最愛の祖父が急逝したのです。M被告の言動は明らかに凶暴となり、妹にさえ暴力を振るうようになります。そして同年8月9目、埼玉県人間市で当時4歳の幼児が失踪します。M被告が引き起こした初めての事件でした。M被告が育った家は戦前に建てられたもので、台所と納戸のほか、6畳、8畳、10畳がそれぞれ1つずつと、昭和20年当時としてはごく一般的な「田の字型」を基本とした和風建築の住まいでした。この住宅にはリフォームが2回以上施されています。1度目の工事ではけ屋を大幅に改造し、印刷工場と事務所を増設しています。また、同じ敷地内に別棟を2棟建てており、祖父の部屋はこの別棟に移されたようです。M家でとくに問題となるのは、3回目のリフォームです。このリフォームは、M被告や妹たちに個室を与えるために行なわれ、主屋の裏側の別棟を改造しています。