東京都心5区の大型ビルの空室率は、2008年3月までは好不調のボーダーラインである3%以下の水準を維持してきたが、4月には3%を上回り、その後も月ごとに空室率が高まっている。9月にはついに4%を超え、このペースで進むと、2009年には5%を上回り、いよいよ危険水域に達するのではないかと不安視されている。しかも、注目しておきたいのは、これまで圧倒的な人気を集めた新築の大型ビルがかつてのような神通力を発揮できなくなっている点。都心5区の平均では4%をわずかに上回ったレベルにとどまっているが、実は新築だけでみると、2008年4月には一時10%を超えている。その後若干低下してはいるか、それでも7%台の高い水準のままで高止まりしている。竣工から何か月も経っているのにテナントが決まらず、夜間の照明に灯がともならない寂しい状態のビルが増えている。一時の勢いから、大型新築ビルの新規募集賃料が大幅に上昇したという事情が背景にあるにしても、今後のビル需要を占う上では、たいへん気になる兆候といわざるを得ない。
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